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妻がたった1人で3人の介護や世話 逮捕の71歳妻が供述 福井の家族3人殺害事件

福井県敦賀市の住宅で高齢の親子3人が殺害された事件。

 

夫への殺人容疑で逮捕されたのは会社役員岸本政子容疑者(71)。

約2年前から、容疑者は仕事をしながら1人で義父母と夫の介護などの世話をしていたと供述していることが捜査関係者への取材で分かったということです。

 

福井県警は、3人の介護などの世話に疲れ、事件に及んだ可能性もあるとみて現在調べています。

 

政子容疑者は、夫である会社役員の太喜雄さん(70)、義父母の4人暮らしをしていたそうです。

太喜雄さんは軽い脳梗塞の後遺症で足が不自由だったそうです。

義母の志のぶさん(95)は要介護1の認定を受けており、義父芳雄さん(93)を含め、3人の世話や病院などへの送り迎えを1人で担っていたということです。

 

こういうニュースを耳にすると、それと同じく「介護施設に預ければ良いのに」という声も一定数耳にします。

私も以前はそう思っていたのですが、介護施設は順番待ちだったり、そもそも本人が介護施設には断固として入らない場合もあるのです。安易に「介護施設に預ければ良いのに」とは言うべきではないです。

 

私の祖父も、断固として入所しないという意思を貫き、亡くなりました。

他人であるヘルパーを家に入れることすら拒否、大暴れ。だから家族が面倒をみるしかない。

という負のスパイラル。

 

そして面倒をみる家族が「施設に入れただなんて世間にどう思われるか?」と不安に思い、入所させられないケースもあるようです。

世間なんて関係ないんですよ!勝手にいろいろ言わせておけば良いんです。

 

容疑者の夫は軽い脳梗塞の後遺症で足が不自由だったということですが、口だけは元気だった可能性もありますね。

介護する側が一番つらいパターンかもしれません。私がそうでした。

傷つくんですよね。どれだけ頑張っても、どれだけ優しく接しても、何のごほうびもありませんから。

 

介護問題はこれからもっと深刻になってくると思うのです。

この容疑者は、きっと刑務所という場所によって心の平穏を取り戻せることでしょう。

刑務所が安堵の地だなんて、こんなことがあっていいわけではないです。

善良な人間であっても、介護で心が壊れる人はたくさんいます。善良な人間だからこそというのもあるかもしれません。

 

介護職の人間をすべて公務員として雇えば、もっと介護をする人も増えるのではないでしょうか?

そして、家族がもう無理!と思ったら、半ば強制的でも、だましだましでも、施設に連れていってくれるサービスができると良いなと思います。

 

大切な家族だからこそ、距離をとったほうが円満に過ごせたりもするのです。

いまも家族の介護で苦労されているかたはいます。

どうか、助けを求めてほしいです。

逃げではないのですから。